最新の感染症流行状況 第3週(1/12~1/18)

| インフルエンザ | ●●●● | やや増那覇市・南部地区で警報発令 |
| 水ぼうそう | 横ばい | |
| 感染性胃腸炎 | ●● | 横ばい。注意報レベル以下の発生数が継続中 |
| 溶連菌感染症炎 | ● | 横ばい |
| 新型コロナ | ● | 横ばい |
| りんご病 | 微増。 | |
| 流行性角結膜 | 横ばい | |
| その他の感染症 | 横ばい(ポツポツ程度の発生) |
沖縄県感染症情報センターからの週末の定期報告(今年の第3週報)が発表されました。
前回は、南部・那覇地区を中心にインフルエンザが年末年始に一時的に警報レベルに急増した後再び下降したという報告をしましたが、今回の第3週報(1/12〜18)では再び増加しています。(下図参照)
前回に引き続きインフルエンザを中心とした報告となります。
インフルエンザは患者数は上下動、那覇・南部地区で警報発令中。
今年最初の集計である第1週のデータで那覇市・南部地区で患者の急増があり警報発令。その後、第2週のデータでは両地区とも患者数は再び下降しているので一時的な増加とみられていましたが、第3週の報告では再び増加しています。このような小刻みの増減の動きがあったとしてもインフルエンザ流行の治まる大きな流れは変わらないものと思われます。ただここ1〜2週間B型インフルエンザが増えてきているので注意が必要です。その他には感染性胃腸炎が注意報レベルではないものの前週同様一定数の流行が継続、溶連菌もそれほど多くはないもののポツポツみられています。他の感染症は引き続き落ち着いた状況が続いています。
◎インフルエンザ(那覇・南部地区で警報発令中)
全国の他の都道府県では第48週を境に患者数が減少する傾向が続いていましたが今年の第2週でまた増加に転ずる県も多く見られています。ただ、患者数はそれほど多くないレベルでの上下動ですので、これも沖縄県と同様一時的な動きかなと思います。(下図)
沖縄を除く多くの都道府県で患者数は少なくなってきており、沖縄県は患者数でも前週同様、全国で上位になってきました。(下表)
※全国区は週遅れのため第2週のデータに基づいています。第3週では前述のように沖縄県の患者数は再び増加しています。


沖縄県のデータをみると、これまで述べたように年末年始から一時急増し警報発令となりましたが、その後再び下降し、3週になってまた増加しています。(下の折れ線グラフ参照)
ただ、インフルエンザの型をみてみると、これまでほとんどがA型でしたが年末からB型がポツポツみられるようになり、年明けから少し増えてきているのがわかります。今回の患者増はB型の増加が影響しているのかもしれません。今後B型の増加がどうなるかによって状況が変わってくるかと思われます。(下の棒グラフ参照)



実際、年明けから最近の当院外来のインフルエンザ患者数は少し増えた感はありますが(特にB型)、全体の流れとしてはこのまま今回の流行は収束に向かうのものと思われます。
インフルエンザの感染予防には「マスク」「換気」「手洗い」「予防接種」が有効です。
特に受験生の方は万全を期すためにも予防接種を受ける事をお薦めします。
◎新型コロナウイルス
新型コロナウイルス感染症はデータ上は大きな動きはなく、低いレベルで推移しています。ただ、実際の外来ではインフルエンザ疑いで来院した患者さんが検査したらコロナだったという事も時々みられ、引き続き注意は必要です。
※最近の集計結果では新型コロナの死亡率の高さが改めて示されています。このことは別の記事で報告する予定です。
◎感染性胃腸炎
感染性胃腸炎は南部保健所からのデータでも注意報レベル以下ではあるものの、前回同様、引き続きある程度の患者数があるようです。データ上は明らかな増加・減少傾向はありません。ただ、最近の当院の外来では急性胃腸炎症状(下痢・嘔吐)の患者さんがやや多いという状況が続いています。また、重症のロタウイルス性胃腸炎で入院になった患者さんもいました。その子はロタウイルスのワクチンを受けてませんでした。やはりワクチン接種は病気の予防として必要だと実感しました。
胃腸炎症状の際はトイレの後、オムツの取り替え、吐物の処理などの処置後の手洗いをしっかりすることが重要です。
◎その他の感染症
溶連菌もそれほど多くはないものの、ポツポツみられています。
その他の感染症は、保健所のデータ上は少ないながらもある程度の発生数はあるようですが、当院外来に限ってはほとんど目立たない状況です。こういう場合は、各保育所単位での小規模の患者数ということで、お子さんの保育所の感染状況を随時チェックすることが重要です。
参考:私が嘱託医をしている公立の内間保育園(定員120名)今週の感染症発症状況(1/19〜24)
| 下痢症状(急性腸炎?)3人。 | インフルエンザ・その他の感染症の報告なし。 |
内間保育園でも今週は落ち着いており、やはりインフルエンザの流行は落ち着いてきているのかもしれない。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
※数値・図表などは下記情報源の最新のデータからの引用です。沖縄県の場合全体のデータは先島も含めたものですので、当院近隣の状況をできるだけ反映させるために感染動向に関しては浦添市を管轄している南部保健所のデータを優先して取り入れています。統計データは集計のため沖縄県単独で1週間、全国比較データは2週間の遅れがあります。それらのデータに、直近1週間の実際の診療現場での個人的な感想を加えた形での報告ですのであくまでそのつもりで参考にして下さい。
※参考資料:感染症発生動向調査(沖縄県感染症情報センター、沖縄県南部保健所)、感染症データと医療・健康情報(NHK)
