予防接種


VPD ワクチンで防げる病気
予防接種を上手に受けましょう
私たちの身の回りには、細菌やウイルスなどの病原体によって引き起こされる様々な感染症があります。これらを防ぐためにもっとも有効な手段がワクチンです。
VPD(Vaccine Preventable Diseases:ワクチンで防げる病気)という言葉が近年使われるようになってきました
かってワクチンのなかった時代には多くの子ども達が様々な感染症に苦しめられてきました。
「はしかは命定め(麻しんにかかったら、生きるか死ぬかわからない)」といわれたように、それこそ子どもが3歳頃まで無事に育ってそれから始めて出生届を出す、というように子どもが小さい頃に死んでしまうことが珍しくない時代がありました。
そこにワクチンが登場し、劇的に感染症の発症を防げるようになり現在に至っています。
ワクチンとは、病原体に対する免疫をつける性質は残しながら、病気は起こさないように病原体の毒性を弱めたり、なくしたりしたものです。
ワクチンを体に入れる(ワクチン接種)と、体に大きな負担をかけたり危険にさらしたりすることなく、免疫をつけることができます。ワクチンで前もって免疫をつけておけば、その病気にかからないか、かかっても軽くすみます。その結果、他の人に病気をうつすことも防ぐことができるのです。
もちろん異物を注射するわけですから、極めて稀に重い副反応が出る場合もあります(100万回に1回以下と言われています)。
それでも、ワクチン接種を勧めるのは、VPD(ワクチンで防げる病気)を予防するメリットの方が、ワクチンのまれな副反応リスクよりもはるかに大きく、意義があるからです。
近年の新型コロナウイルスのパンデミック(感染爆発)で私たちはワクチンの重要性を痛感させられました。
現在は「人類の英知の結晶」といわれるワクチンの恩恵を受けられる時代です。予防接種を上手に受けましょう。

まず定期接種をしっかり受けよう
ワクチンデビューは2ヶ月から
乳児期はまだ免疫力が弱く、特に乳児前期に感染すると重症になりやすい感染症が多くあります。それを防ぐためにはそれよりも早く予防接種をうつ必要があるわけで、それが2ヶ月からの定期接種というわけです。その中の代表が肺炎球菌やヒブ、百日咳菌などで、それぞれ4回の接種が必要ですから、当然この時期は予防接種の回数が多くなります。
予防接種の接種時期は沖縄県の親子手帳にあるように、次の4期にわけて考えたらわかりやすくなります。(表参照)
| ワクチン接種時期の考え方 | ||
| ①2ヶ月からのワクチンデビュー期 | 標準的には生後2ヶ月から始まって生後7〜8ヶ月で終わるのを予定したワクチン。遅くても1歳になる前には終了すること。 | 肺炎球菌(3回)、B型肝炎(3回)、ロタウイルス(2〜3回)、五種混合(3回)、BCG(1回) |
| ②1歳に受けるワクチン | ①の追加分とMR・水痘の生ワクチン | 肺炎球菌・5種混合の残り1回、MR(1回)、水痘(2回)、おたふく(1回、自費) |
| ③小学校入学前に受けるワクチン | この時期は定期接種はMRだけですが重要なワクチンです。 | MR2回目、おたふく2回目(自費) |
| ④小学校以降に受けるワクチン | 数も少なく、間隔も空いて飛び飛びなので忘れがちです。通知をしっかり確認しましょう。 | 日脳4回目、DT(1回)、HPV(子宮頸がんワクチン)(2〜3回) |
| 例外 | 日脳:標準的には3歳から始まり7歳半までに3回接種。(日脳は6ヶ月から接種可能なので、①の接種が一段落した7〜8ヶ月頃に開始して、1歳過ぎには3回終了としたほうがいいかもしれません) | |
0歳の予防接種スケジュール

全年齢の予防接種スケジュール

子宮頸がんワクチンを受けよう
沖縄県は接種率が異常に低い
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)は小学校6年から高校1年の間に接種できる定期接種ワクチンです。
現時点でもっとも接種を勧めたいのがこのHPVワクチンです。
というのも、沖縄県は日本で一番子宮(頸)がんを取りまく環境が悪い県だからです。最近の過去5年間(2019〜2023年)の統計を見てみると沖縄県は子宮がんの(75歳未満年齢調整)死亡率が全国ワースト1となっています。
子宮がんには子宮体がんと子宮頸がんがありますが、そのうち子宮頸がんはHPVというウイルスの感染が原因で発症するもので、若い年齢層で多くみられワクチンで予防できる数少ないがんです(子宮頸がんの原因の80~90%を予防できる!)。
ですからぜひとも接種して欲しいワクチンなのですが、残念なことに沖縄県はHPVワクチンの接種率が47都道府県中ダントツに最下位という結果になっています。このままいけば子宮頸がんに罹る人が他の県に比べて更に多くなるという大変な状況が予想されます。

そのような事態を防ぐためにもHPVワクチンを有効に利用することが重要だと思われます。
※ちなみにHPVは主に性行為によって感染するので、子宮頸がんワクチンはまだ性経験のないうちに接種することが重要です。感染してしまった後ではワクチン接種をしてもがん発生の予防効果がかなり低下することがわかっています。またワクチンに対する免疫反応が思春期では特によいこともあり、もっとも接種が推奨されるのは10~14歳の女性となっています(日本産婦人科学会 診療ガイドラインより)。早い年齢での接種がよいというわけです。
※【参考サイト】
厚生労働省のHPVワクチンについての総合情報サイト
厚生労働省 HPVワクチンに関する一般情報
上記サイトにもあるわかりやすいパンフレット
厚生労働省作成リーフレット「小学校6年~高校1年相当の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ (概要版)」
ワクチンメーカのサイト。子宮頸がんについてわかりやすく説明している。
10代からの子宮頸がん予防 | みらいを守る、子宮頸がん予防

当院で接種できる予防接種
当院では小児を対象とした以下のほとんどの予防接種を実施しています。ただし一部在庫切れなどの理由で対応できない予防接種もありますので電話での申込時に確認して下さい。
| 定期予防接種 | ロタワクチン ・Hib ・肺炎球菌 ・五種混合 ・不活化ポリオ ・MRワクチン ・日本脳炎 ・二種混合 ・水痘 ・BCG・HPVワクチン (子宮頸がんワクチン) |
| 任意予防接種(自費) | おたふくかぜワクチン |
| インフルエンザワクチン 6ヶ月〜2才:¥2,500 3〜12才:¥3,000 13才(中学生)以上:¥4,000 |

