最新の感染症流行状況 第1、2週(12/29~1/11)

| インフルエンザ | ●●●● | 急上昇後下降那覇市・南部地区で警報発令 |
| 水ぼうそう | 横ばい | |
| 感染性胃腸炎 | ●● | 横ばい。注意報レベル以下の発生数が継続中 |
| 溶連菌感染症炎 | ● | 横ばい |
| 新型コロナ | ● | 横ばい |
| りんご病 | 微増。 | |
| 流行性角結膜 | 横ばい | |
| その他の感染症 | 横ばい(ポツポツ程度の発生) |
今回は年明けで遅れていた県のデータが第1週(12/29〜1/4)、第2週(1/5〜1/11)と相次いで発表されました。
前回、那覇市が第1週速報値でインフルエンザの警報が発令されたと報告しました。その時点では他の地区のデータは集計中でしたが、今回の発表で那覇市に続いて南部地区でも患者急増によるインフルエンザ警報が発令となりました。
前回に引き続きインフルエンザを中心とした報告となります。
インフルエンザは患者数急増、南部地区でも警報発令。
48〜50週と減少傾向が続いていたインフルエンザ患者数ですが、前回51、52週になって横ばい〜やや増加状況でした。今年最初の集計である第1週のデータが発表され、それによると那覇市と同様周辺南部地区でも患者の急増が確認され、警報発令となっています。ただし、第2週のデータでは両地区とも患者数は再び下降しているので一時的な増加だった可能性があり、全体的なインフルエンザ流行の治まる流れは変わらないものと思われます。その他には感染性胃腸炎が注意報レベルではないものの前週同様一定数の流行が継続、溶連菌もそれほど多くはないもののポツポツみられています。ただ水痘は第1週時点で那覇地区を中心に一時的な増加があり警報が発令されましたが第2週では解除されています。他の感染症は引き続き落ち着いた状況が続いています。
◎インフルエンザ(那覇・南部地区で警報発令中)
全国の他の都道府県では第48週を境に患者数が減少する傾向が今年初めの第1週も継続しています。(下図)
沖縄を除く多くの都道府県で減少傾向がみられ、今回のインフルエンザの流行がピークを過ぎたことがうかがわれます。ただ沖縄県は増加に転じて患者数でも全国で上位になってきました。(下表)
※全国区は週遅れのため第1週のデータに基づいています。実際、第2週では前述のように沖縄県の患者数は再び減少しています。


沖縄県のデータをみると、9月から増加し始め、第46・47・48週(11/10〜30)をピークに下降に転じ、第50週から52週(12/8〜28)と横ばい状況が続いていましたが、年末年始から一時急増し警報発令となりましたが、その後再び下降しています。(下グラフ)
※グラフの報告数は県全体のもので、赤点線の警報値に達していませんが那覇市、(浦添市を含む)南部地区では警報レベルに達しています(下の表も参照)

これは寒い気候が影響した一時的な増加かもしれません。1/8発表の那覇市のデータでは、正月明けからインフルエンザ患者の急増がみられ、本島中南部地区での患者数の増加が危惧されていましたが、今回の県発表第1週で那覇市以外の南部地区も今季初めてとなるインフルエンザ警報が発令されました。(本島北部、先島地区では警報レベルまで流行が拡大しましたが(下の表参照)、本島中南部はこれまで注意報レベルに留まっていました。)
※浦添市は南部保健所の管轄です。

実際、年明けのの当院外来のインフルエンザ患者数は少し増えた感はありましたが、全体の流れとしてはこのまま今回の流行は収束に向かうのものと思われます。
インフルエンザの感染予防には「マスク」「換気」「手洗い」「予防接種」が有効です。
特に受験生の方は万全を期すためにも予防接種を受ける事をお薦めします。
◎新型コロナウイルス
新型コロナウイルス感染症はデータ上は大きな動きはなく、低いレベルで推移しています。ただ、実際の外来ではインフルエンザ疑いで来院した患者さんが検査したらコロナだったという事も時々みられ、引き続き注意は必要です。
◎感染性胃腸炎
感染性胃腸炎は南部保健所からのデータでも注意報レベル以下ではあるものの、前回同様、引き続きある程度の患者数があるようです。ただ明らかな増加・減少傾向はありません。実際、当院の外来でもまだ急性胃腸炎症状(下痢・嘔吐)の患者さんがやや多いという状況が続いています。(保育所によってはノロウイルスの小流行がみられたりしています。)
トイレの後、オムツの取り替えなどの処置後の手洗いをしっかりすることが重要です。
◎水ぼうそう
水痘は他の地区ではそれほど多くはないが、那覇市ではここ年末年始増加傾向がみられ第1週(1/8発表)では警報は発令されるまでになりましたが、第2週では減少、警報は解除されています。
◎その他の感染症
溶連菌もそれほど多くはないものの、ポツポツみられています。
その他の感染症は、保健所のデータ上は少ないながらもある程度の発生数はあるようですが、当院外来に限ってはほとんど目立たない状況です。こういう場合は、各保育所単位での小規模の患者数ということで、お子さんの保育所の感染状況を随時チェックすることが重要です。
参考:私が嘱託医をしている公立の内間保育園(定員120名)今週の感染症発症状況(1/12〜17)
| インフルエンザ・その他の感染症の報告なし。 |
内間保育園でも今週は落ち着いており、やはりインフルエンザの流行は落ち着いてきているのかもしれない。
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※数値・図表などは下記情報源の最新のデータからの引用です。沖縄県の場合全体のデータは先島も含めたものですので、当院近隣の状況をできるだけ反映させるために感染動向に関しては浦添市を管轄している南部保健所のデータを優先して取り入れています。統計データは集計のため沖縄県単独で1週間、全国比較データは2週間の遅れがあります。それらのデータに、直近1週間の実際の診療現場での個人的な感想を加えた形での報告ですのであくまでそのつもりで参考にして下さい。
※参考資料:感染症発生動向調査(沖縄県感染症情報センター、沖縄県南部保健所)、感染症データと医療・健康情報(NHK)
